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競馬王新書「勝てる思考の馬券術」の目次

発売中の競馬王新書「勝てる思考の馬券術 ~なぜ馬券を買わなかったときに限って狙い馬が走るのか~」の内容についてお問い合わせがありましたので、目次から見出しをいくつか紹介します。

■何度穴をあけても、人気が上がらない馬がいるのはなぜ?
■1番人気の馬がパドックで強そうに見えるのはなぜ?
■本命党と穴狙いの記者、予想に乗るならどっち?
■競馬初心者が引っ掛かる信用できないコメントとは!?
■人と予想が被ると、狙い馬を変えたくなってしまうのはなぜ?
■前日の馬券検討会は時間のムダ! 危険な方向に予想がブレる
■“スローペースの大逃げ”がしばしばハマるメカニズム
■「競馬はやめて!」と言われるほど競馬場に行きたくなるのはなぜ?

上記のような40のテーマを、心理学の理論と実験結果から解き明かします。
初心者から年季の入ったファンまで、競馬好きなら誰もが楽しめる内容になっていますので、ぜひチェックしてみてください。
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勝てる思考の馬券術 ~なぜ馬券を買わなかったときに限って狙い馬が走るのか~ (競馬王新書31)
勝てる思考の馬券術

負けパターン度をはかるチェック項目付きです!
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飼い葉が変われば馬も変わる?

牧夫時代は、夏は朝4時、冬は朝6時に起きて、馬に飼い葉をつけていた。
ひとくちに飼い葉といっても、トレーニングセンターと休養施設では、当然内容が異なる。
休養施設の飼い葉の主成分は、牧草を乾燥させてサイコロ状に固めた「ヘイキューブ」というものだった。
5センチ角くらいの大きさで、石のように堅い。

はじめて見たときは「これが餌か!?」とびっくりしたが、馬はボリボリとうまそうに食っている。
馬の噛む力は予想以上に強く、腕や肩を齧られると青アザができるほど。

しかし、なかには柔らかいものが好みの馬もいるようで、水桶にヘイキューブを放り込んで、ふやけさせてから食べる器用な奴もいた。
もちろん、すぐに水桶がドロドロになるので、掃除するのが大変だ。

飼い葉には、ふすま(糠)や塩も混ぜられるが、ときどき燕麦(エンバク)も加える。
燕麦は栄養たっぷりなので、飼い葉に混ぜた次の日は馬が元気になりすぎて困った。
毎朝、馬を厩から出して放牧するのだが、燕麦を食べさせたときは大暴れすることがあり、油断しているとヒドい目にあう。

食べ物ひとつでここまで変わるのだから、競馬の予想ファクターに「飼い葉」という要素があってもいいのかもしれない。

ヘーホークで寝ワラを干すと…

3年間の牧夫生活は、肉体的にかなりハードだった。
牧夫になる前はモヤシみたいな体型だったが、半年も働ければ、だいぶ筋肉がついてくる。
なかでも一番鍛えられたのは、ひょっとすると握力かもしれない。

牧夫には馬を手入れしたり、運動させたりと、いろいろな仕事があるが、時間的な割合がもっとも大きいのは、寝ワラをあげる作業だ。
ボロ(馬糞)まみれになった寝ワラを、ヘーホークで引っ掻き回し、まだ痛んでないワラを干す…という作業だが、なにしろ馬の頭数が多いので、やってもやってもキリがない。
ちなみにヘーホークとは、長い柄のついた3本爪の農機具で、牧夫の必須アイテム。
fork.jpg
ヘーホーク自体もずっしりとした重みがあるが、濡れた寝ワラを引っ掛けると、かなり力を入れないと持ち上がらない。

牧場で働きはじめた初日、一通り仕事が終わったころには、腕はパンパン、膝はガクガクという有様だった。
この先やっていけるか不安になったが、その日は深く考える余裕もなく、倒れ込むように眠った。

次の日、目が覚めてびっくりした。
ヘーホークを握りすぎたせいか、指がガチョーンの形のまま固まって動かないのだ。

右手で左手の指をほぐし、左手で右手の指をほぐしと、ズゴックになったような気分でマッサージをして、ようやく指が動くようになった。
その後しばらくは、これが毎朝の儀式になった。

牧夫時代の末期には握力がかなり発達し、腕相撲をすればイイ線だったと思うが、赤ペンより重いものを持たないライター生活の現在、小学生に勝つ自信もない。

地獄の馬運車

むかし勤めていた競走馬の休養施設には、恐ろしい馬運車があった。
馬運車というと、普通は競馬場の近くでよく見かける大型バスのような車を想像すると思う。

自分もそうだった。
…が、その休養施設で馬運車をはじめて見たときは腰を抜かした。

下の図を見てもらえればわかると思うが、単なる2トン車の荷台に、馬と一緒に人間が乗り込むという代物。

baunsya.jpg


人間と馬との間には、いちおう仕切りとして鉄パイプが横に1本通っているが(赤い丸部分)、自分の身を守るのはこれだけ。
目と鼻の先にあるトレーニングセンターに運ぶだけなので、立派な馬運車は必要ないのだが、ちょっと気性のうるさい馬と同乗したときなどは、本気で恐かった。
(実際には引き手を壁に繋ぐので、ある程度は安定する…)

馬の顔が荷台から覗くので、後続車に注目されて結構はずかしかったりもする。
馬を扱う仕事は、いろいろ意味で刺激的だ。

ボロの下にはヤツがいる

牧夫時代、最後まで慣れなかったのが虫だ。
工業地帯に生まれ育ったので、自然とは無縁の生活だったのだが、山奥の牧場は虫たちのパラダイス。
勤務初日から、スズメくらいの大きさの蛾が飛んできて、悲鳴をあげたことを覚えている。
バッサバッサと羽音がするような蛾が日本にいるなんて、はじめて知った。

夏はアブに悩まされた。
2~3センチくらいの大きさで、ハチのようなストライプ模様があるので最初はかなりビビる。
馬を手入れしていると、よく馬のケツにとまって血を吸っていた。
馬もやっぱり痛いらしく、アブを追い払うために尻尾を振り回したり、回し蹴りをしたりするのだが、ときどき人間も巻き込まれる。
馬の尻尾はムチのようにしなるので、後脚を手入れしているときに顔面を直撃したりすると、泣きたくなるほど痛い。

このアブ、ときどき人間の血も吸いにきて、刺されると思わず声が出てしまう。
夏場はあちらこちらから、とつぜん「痛てっ!」という声が聞こえてきたっけ。

アブに刺されるくらいなら大したことにならないが、恐ろしいのはやっぱりムカデ。
厩舎に併設されている宿舎にも侵入してきて、たまに長靴のなかに隠れていることもある。
ムカデが入っていると知らずに長靴に足を突っ込むと地獄だ。

隣の部屋で暮らしていた同僚は、寝ている間にムカデがパンツのなかに入ってきて、大切なところを刺されヒドい目にあっていた。
この話を聞いたとき、トランクス派からブリーフ派への転向を真剣に考えた。

独身男のパンツのなかに入ってくるほどなので、その生命力やハンパではない。
スリッパでバシバシ叩く程度では全然死なず、殺虫剤もなかなか効かない。
ムカデと戦っているうちに、ゴキブリごときで大騒ぎしていた過去の自分がバカバカしく思えた。

そんな生命力あふれるムカデだが、暑さには弱いらしく、日陰に潜んでいることが多い。
牧場でムカデを見ることが最も多いのは、意外なことにボロの下。
馬が放牧中にひり出した馬糞の影で、涼をとっていらっしゃるのだ。
夏にボロ拾いをするときは、ちょっとしたロシアンルーレット気分だったことを思い出す。

そのほか、手のひらより大きいゲジゲジと遭遇したり、馬に虫下しをかけたあと出てきた寄生虫を見せられたりと、なかなかヘビーな体験をした。

牧場勤めをしたい人は、まず虫に親しんでおくことをオススメしたい。

新書「勝てる思考の馬券術」が4月23日(金)に発売

4月23日(金)に著書「勝てる思考の馬券術」が発売になります。

「馬券を買わなかったときに限って狙い馬が走る」というような『競馬のあるある体験』を、心理学の理論や実験結果をもとに解き明かします。

Amazonで予約受付中ですので、ご興味のある方はぜひチェックしてください。
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勝てる思考の馬券術 ~なぜ馬券を買わなかったときに限って狙い馬が走るのか~ (競馬王新書31)
勝てる思考の馬券術


競馬王編集部のサザエさんが、紹介文を書いてくれました。
※以下、白夜書房ホームページより引用

競馬に勝ち続けている人全てに共通する条件は、流されない強い心を持ち「ブレない予想」をしていること。ほとんどの人は完璧な予想をしているつもりでも、知らず知らずのうちに、周囲の人や新聞・テレビなどのメディアから影響を受け、一貫した予想をできないでいます。
本書では、勝者の思考を手に入れるために、予想中に起こりうる様々な心の動きを心理学的に分析しました。今までの予想スタイルを見直し、「勝てる思考」を身につける究極の必勝本です。
また、あなたの心理が、どのくらい競馬に対してブレているかを明らかにする「負けパターンチェック項目」もご用意しています。以下の質問に一つでも当てはまる方は、予想がブレている証拠です。本書を読み「勝てる思考」を手に入れることをお薦めします。

□馬連を買うと1着3着になる。ワイドを買ったときに限って1着2着で決まる
□馬券下手の人と予想が被ると、狙い馬を変えたくなる
□迷った末に、買い目を変えると裏目に出がちだ
□穴人気している馬が妙に気になる
□友人の馬券が当たりそうになったとき、「外れろ!」と念じたことがある

【収録内容】
●負けパターン度チェック項目
●競馬×心理学で勝てる思考を身につける
●気付かないうちに凝り固まってしまった予想法
●他者・メディアに流されることの危険性
●競馬場の心理学
●競馬にハマりやすい人

以上、どうぞよろしくお願いします。

連対率の勘違い

以前、競馬場で負けに負けた友人が、ついに予想することを放棄して、連対率が高い騎手から総流しをかけたことがある。
「この騎手の連対率は3割だから、30%の確率で当たるはずだ!」と友人。
ヤケクソになった友人の話を聞いているうちに、認知心理学で有名なトヴァスキーとカーネマンの問題を思い出した。

■タクシー問題■-------------------------------------------------
ある夜、タクシーによるひき逃げ事件が起きた。
そこに目撃者があらわれて、青色のタクシーがひき逃げを起こしたと証言した。
その街には、青色の車体のタクシー会社と、緑色の車体のタクシー会社がある。
タクシー全体の15%は青色で、85%は緑色だ。
裁判所は目撃者がどの程度正確に色を見分けられるかテストをした。
その結果、事件当時と同じような条件下で、目撃者は80%の確率で正しく色を見分けられ、20%の確率で間違うことがわかった。
証言の通り、青色のタクシーが犯人である確率は何%だろうか?
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「目撃者は80%でタクシーを見分けられるのだから、答えも80%くらいでは…」と判断する人が多いそうだ。
しかし、数学的に答えを求めると、その確率は41%と意外に低い。
「なんで?」と思った人は、もともと青色のタクシーより、緑色のタクシーのほうがたくさん走っているという情報から目を逸らしていないだろうか。

青色のタクシーが犯人である確率を求めるには、まずひき逃げが発生して、「青色のタクシーが犯人」という目撃証言があったときに起こり得るパターンを考える。

(1)青色のタクシーがひき逃げをして、目撃証言が正しい。
(2)緑色のタクシーがひき逃げをして、目撃証言が間違っている。

(1)にばかり注目してしまいがちだが、目撃者は緑色のタクシーを見たときに、20%の確率で「青色」と間違った判断をしてしまうので、(2)も考慮に入れる必要がある。
目撃者が青色のタクシーを見たと証言する確率(1)+(2)に対し、実際に青色のタクシーがひき逃げを起こした確率(1)の割合を調べれば正解が出る。

計算してみると、(1)は0.15(青色タクシーの割合)×0.80(目撃証言が正しい確率)で0.12、つまり12%になる。
(2)は0.85(緑色タクシーの割合)×0.20(目撃証言が間違っている確率)で0.17、つまり17%だ。
(1)と(2)を足すと29%。
このうち(1)が占める割合を求めると、0.12÷0.29=0.41で、青色のタクシーがひき逃げを起こした確率は41%となる。

80%の正しさという目撃者の証言が引っ掛かり、腑に落ちない人も少なくないだろう。
ひとりの目撃者の証言が、青色のタクシーは15%しか走っていないという情報を軽視させてしまうからだ。
「青色を正しく青色と判断する」より、「緑色を間違って青色と判断する」ほうが確率が高いことを考えれば、なんとなくイメージしやすくなると思う。

競馬の場合も、連対率にとらわれて、出走頭数のことが頭から離れると判断を誤る。
小頭数のレースも、フルゲートのレースも、連対率を同じようにとらえてしまう人は結構多い。
冒頭の友人のように、「出走頭数が多いと、連対する確率も下がる」という傾向がすっぽり頭から抜け落ちていないだろうか。

このように確率をとらえると、フルゲートのGIが当たらなくても、それほど気に病む必要はないのかもしれない。

1点買いのススメ

競馬で大負けするときは、「当てにいった結果、馬券の点数が増え、投資金額が膨らんでしまった」というパターンが多いのではないだろうか。
馬券を当てたいから点数が増える → 点数が増えると儲けが少なくなるから、金額も増やす…といった流れだ。

手堅く買っているつもりが、反対に高リスクになってしまうことは少なくない。
リスクを低くするには、負けたときに失う金額を減らすのが一番手っ取り早い。

そこでおすすめしたいのが、馬連や馬単の1点買いだ。
人気サイドの単勝や複勝、ワイドなどは「当たりやすい」からダメ。
当たりやすいと欲が出て、投資金額が増える傾向にある。
たま~に当たる程度なら、大金を突っ込む気はしないだろう。

肝心なのは「当てる」を前提とするのではなく、「外れる」を普通と思うこと。
リスクが少ないわりに、リターンは大きいので、競馬のギャンブル的な楽しみも、それほど損なわないと思う。
外れることに慣れるのも、競馬を長く楽しむコツだ。

1点にまで絞られた予想は、無駄がなく美しい。
常に1点買いを意識することで、予想力もアップするはずだ。

競馬で大負けが続いている人は、しばらく1点買いでリハビリしてみるものいいのでは?

競馬総合チャンネル

ケータイサイトの「競馬総合チャンネル」に、競馬と心理学に関するコラムが掲載されました。
しばらくの間、毎週更新されますので、よろしければご覧ください。

現在掲載中のコラムは、予想を公表することの危険性について、心理学的に分析しています。
GI前夜に、友人や知人に予想を披露したせいで、レース当日に変更できずに困ったことはないでしょうか?

コラムへのアクセス方法は下記アドレスをご参照ください。
http://www.netkeiba.com/info/mobile/

次回更新分、皐月賞当日に掲載されるコラムには、馬券売り場やパドックで小耳に挟んだウワサ話が、いかに予想に影響するかについて書きました。
当日、競馬場に行く人は、チェックして損はない…かもしれません。
(※4月17日16:00追記:掲載が早まって、すでにアップされているようです)

蹄の裏には何がある?

昨日のブログに輪をかけた汚い話。

以前、ライターの仕事で「嫌な雑学」を集めた本の企画があり、いろいろな雑学を探したことがある。
テーマが嫌な雑学なので、知ってビックリするというより、知ってガックリするものが中心。

こういったネタは得意とするところなので、図書館に籠って色々と調べてみたが、予想以上に嫌な雑学が次々と出てくる。
ほんの一部を紹介すると、以下のような感じ(汚いので注意!)。

●最高級のコーヒー豆は動物のうんこ
最高級のコーヒー豆「コピ・ルアク」は、ジャコウネコの糞に含まれる。ジャコウネコが糞として排出した未消化のコーヒー豆は、発酵によって独特の風味を持つらしい。

●うんこは食べ物の残りかすではない
大便の成分のうち、食べ物の残りかすが占める割合はわずか5%。腸壁細胞の死骸(15~20%)や細菌類の死骸(10~15%)など、細胞や微生物の死骸が占める割合のほうがはるかに高い。

●うんこに擬態する「オジロアシナガゾウムシ」という昆虫がいる
鳥の糞に擬態することで、外敵から襲われることを避けるという。

うんこの話ばかりで恐縮だが、こんな雑学にばかり目がいってしまうのだから仕方ない。
さらに元牧夫としては、「競走馬の蹄の裏には、うんこが詰まる」という雑学も追加しておきたい。
馬房のなかでボロを踏み、それが蹄の裏に挟まってしまうのだ。
500キロもの体重による圧力なので、けっこうギューギューに詰まることもある。

馬を手入れするときに、脚を上げさせて掻き出すのだが、ボロだけに、ボロっと取れると気持ちがいい。
昨日のブログでは「発酵過程のボロは酸っぱい」と書いたが、発酵する前なら全然臭くはない。
慣れてくると、素手でひょいひょい掴めるほどだ。

話がそれたが、結局この雑学本は、「こんな雑学、だれが知りたい?」という真っ当な意見によってお蔵入りとなった。
まだまだ雑学ネタのストックは豊富にあるので、興味のある版元さんはご連絡を…。

ボロがたまると湯気がたつ

今回はちょっと汚い話。

むかし働いていた競走馬の休養施設では、多いときには40~50頭の馬を預かっていた。
これだけの頭数になると、1日に出るボロ(馬糞)の量も半端ではない。

半日かかってボロをせっせと集め、ブロックで囲われたボロ置き場に溜めておく。
ボロがある程度の量になると、地元の農家の人たちが堆肥として引き取りにくる。

ある程度の量といっても、軽トラで数往復しないと間に合わないボリュームなので、けっこうな迫力がある。
いい感じに発酵しないと持って行ってくれない場合もあり、ボロ置き場が満杯になることも。

ボロ置き場が満杯になると、どうするか?
ほかに置く場所はないので、ショベルローダーやフォークリフトで無理やり奥に押し込むだけである。

発酵の過程で湯気がたっているボロの山に、ショベルローダーで突っ込むのは勇気が必要だ。
高く積まれたボロの山は、自分の身長の2倍はある。
押し込んでいる最中に山が崩れ、酸っぱい匂いのするボロを頭から被ったこともあった。

冬場はまだしも、夏は辛かった。
…が、すぐに慣れた。

しかし慣れたのは本人だけで、シャワーを浴びずに下界に行くと(休養施設は山中にあり、スーパーで買い物したり、食事をしたりするときは、山を下りる必要があった)大惨事になりかねない。
慣れとは恐ろしいもので、牧夫をやめて10年以上経った今でも、競馬場や乗馬クラブでボロの匂いを嗅ぐと、なんだか心が落ち着く。

ショウリュウムーンの厩舎コメント

夕刊フジや日刊ゲンダイなど、夕刊紙の厩舎コメントは独特だ。
専門紙やスポーツ新聞のコメントは、記者の手によって、ある程度加工されているイメージがあるが、夕刊紙は厩務員の発言をそのまま切り取ったかのような生々しさを感じる。

関係者の本音が垣間見えるようで、ニヤリとしてしまうことも多いのだが、それにしても桜花賞の日刊ゲンダイ「ショウリュウムーン」に対する北岑厩務員のコメントは振るっていた。

「晴れ舞台は勝負カラー赤のスーツで臨むことに」と、もはや馬ではなく自分についてのコメント。
「もちろん、表彰台にも上るつもりで」とあったので、表彰式で赤いスーツが見られるか、めちゃくちゃ楽しみになってきた。

パドックの引き馬も、赤いスーツなのだろうか…と、なんだかこっちがドキドキしてくる。
馬券を買うかどうかはともかく、今年の桜花賞はショウリュウムーンと粋な厩務員さんを応援したい。

競馬王5月号

競馬王5月号に原稿が掲載されました。
競馬に心理学を絡めた企画で、ブーメラン効果やスリーパー効果を紹介しています。

他人から予想をけなされると、なおさら意地を通したくなる…というのは「ブーメラン効果」による心理。
では、他人と予想が被ると、人はどのような行動を取るのか?

書店にて発売中です。よろしければご覧ください。

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東京スプリント

仕事の間隙を縫って大井の東京スプリントを見に行った。
中央以外の競馬は本当にひさびさ。

昔は金沢までマチカネワラウカドを追いかけたり、高知までナムラコクオーに会いに行ったりと、やたらと旅打ちをしていた。
エアジハードの単勝を買いに香港まで飛んだのを筆頭に、遠征はかなりの確率で大赤字になるが、いつもと違う競馬場はやっぱり楽しい。

大井は、遠征というには近すぎるが、それでも夜の競馬場は特別な雰囲気を感じる。
平日の夜、フラリと競馬ができるのは、しあわせなことだ。

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牧夫とパチンコ

牧夫時代の給料は、保険料や税金を引かれると、14万円に満たない程度だった。
額だけ聞くと安いと思うかも知れないが、住み込みで働いているので家賃はタダ。
山奥なので、娯楽らしい娯楽はほとんどなく、休みも月3回と、金を使う機会は少ない。
競馬さえしなければ、そこそこ貯金ができるような環境だったと思う。

自分は競馬にずっぽりハマっていたので、常に金欠状態だった。
そんなとき、懐を潤してくれたのがパチンコだ。

山奥のパチンコ屋は、地元のおっちゃん、おばちゃんばかりのゆるい客層。
仕事終わりの17時からホールに行っても、甘い台が落ちていることが多かった。

当時はパチスロの4号機が盛り上がっていたころで、大量獲得機がホールに出回りはじめていた。
そのころからパチスロを打っている人なら、ビーマックスでだれもリプレイハズシをしていない状況の美味しさがわかるだろう。
BIG中に15枚役すら狙っていない人もいるほどで、さすがにゲーム性を教えてあげたが、そのうち毎プレイ目押しさせられるハメになり、もう放っておくことにした。
8枚交換、夕方からの実戦という条件だったが、さすがに設定5や6なら楽に勝てる。

ハネモノの止め打ちにも助けられた。
平和のスーパージョーンズというマイナー機を、競馬で負けたあと、残った小銭を握ってよく打ちにいった。
4000個定量で、小銭が1万円に化けた。

給料とパチンコで稼いだ金を、ほとんどすべて競馬につぎ込んでいた。
それでも、なかなか楽しい毎日だった。

笹針の記憶

むかし勤めていた競走馬の休養施設では、馬の治療も行っていた。
いつまでも頭から離れないのは、笹針の記憶だ。

枠場に馬をくくりつけ、鼻ネジをかける。
獣医が馬の背を針で刺すと、ドロリとした黒い血が吹き出した。
針が皮膚を突くたびに、プスプスとガスが抜ける音がする。

鼻ネジをしめる手には、いつも嫌な汗をかいた。
赤黒く染まった馬の背から湯気が立つ。

「もういいよ」と獣医に言われ、鼻ネジをゆるめる。
無数の穴ができた血まみれの背中。最後に手で塩を塗り込む。

ぬるりとした、生暖かい感触が、いまでも右手に残っている。

はじめて跨がった馬

部屋の掃除をしていたら、なつかしい馬の写真が出てきた。
牧夫として働いていたときに、はじめて乗った馬で、サラブレッドではなく、アラブの牝馬。
当時はアラブ系競争がまだ活発だった。

牧夫となって数週間に、「馬に乗ってみるか」といきなり場長に言われ、おっかなびっくり跨がったことを覚えている。
乗馬クラブの馬すらさわったことのない身に、いきなり現役の競走馬。
どうなるものかとドキドキしたが、やさしい性格の馬で、すぐにひとりで乗れるようになった。

その後も何頭かに乗せてもらったが、本当によく落とされた。
そんなにスピードが出ていなくても、高い馬上から落ちると体がゴロゴロ転がる。
人間って、うまいこと受け身を取れるもんだなって感心した。

自分をはじめて乗せてくれた馬は、やがて競馬場に帰っていった。
ほかの馬にはよく落とされたが、彼女だけは、暴れることも急にすっ飛んで行くこともなく、馬上の心地よさを教えてくれた。

もう10年以上も前の話。
いま、彼女がどうしているか、思い浮かべることはできない。

エイプリルフールの決意

出版業界に入って7年になるが、すっかり昼夜逆転生活が体に染み付いてしまった。
この仕事をはじめる前、競走馬の休養施設で働いていたころは、早朝4~6時に起床。
あのころの朝メシはうまかった。

今は日が沈んだころに、本日1回目の食事…となることも多く、不健康きわまりない。
その昔、寝わらを上げたり、馬に乗ったりして6つに割れていた腹筋も、すっかりぶよぶよで今や見る影もナシ。

このままではイカンということで、新年度を迎えたのを機に、規則正しい生活に戻すことを決意。
とりあえず5時半に起きてみたが、7時前の時点で、もうウトウトしてくる始末…。

早くも頭に霞がかかってきたが、電話に邪魔をされない午前中に原稿を書けるのは大きい。
…といいつつ、こんなブログを書いて遊んでいるわけだが、そろそろ顔でも洗ってシャキっとするか。
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